Jan 07

カナディアンインターナショナルスクール(CIS)のレビュー

カナディアンインターナショナルスクールは、東京都品川区にあるカナダのカリキュラムを採用しているインターナショナルスクールです。2000年に50名の生徒で設立され、現在は330名の生徒が在籍しています。同校はカナダのカリキュラムに沿って運営されており、教師は国籍を問わず全員がカナダの教員免許を取得しています。 


CISは現地審査により、カナダではプリンス・エドワード島の教育省、アメリカでは米国西部地域私立学校大学協会、ヨーロッパでは国際バカロレア機構(IBO)からの認定を受けています。日本では文部科学省の認定校です。


入学者選考

幼稚園および小学1年生への入学を希望する場合、教師との非公式面談を受ける必要があります。この面談では、英会話のレベル、数字や文字の認識、色や形の理解、自分の名前を英語で署名する能力などが評価されます。特に小学1年生までの入学希望者は、文字や数字の認識、一般的なフレーズ、自分の名前の英語での書き方、簡単な足し算と引き算といった基本的な内容を扱うため、ほとんどの子どもが新しい言語に迅速に適応できます。そのため、入学が拒否されるケースは非常に稀です。


小学2年生から5年生への入学を希望する場合、教師の話を十分に理解できる英語力と、同学年レベルの読解力が求められます。同校では、国際バカロレアの初等教育プログラム(PYP)を採用しており、生徒は日常的に学習を通じて言語や文章によるコミュニケーション能力を培っています。入学試験は英語と算数で行われ、また本人、保護者、校長との個人面接は英語で実施されます。必要に応じて、これらの学年向けに言語サポートが提供されますが、CISでは個別の第二外国語としての英語(ESL)コースは設けられていません。生徒は生年月日に基づいて通常のクラスに配置され、必要な場合は言語サポートチームがサポートしながら授業を進めていきます。

中学校(6年生から8年生/日本の小学6年生から中学2年生)に入学を希望するお子様は、英語を学んだ経験があり、または教師の指示を理解し、クラスでのディスカッションに参加したり、質問をしたり、様々な教科書を自分で読める程度の英語力が求められます。宿題はカリキュラムの重要な一部であり、生徒は自由時間に研究プロジェクトを完成させたり、数学の単語問題を解いたりする能力が必要です。また、中学生には限定的な言語サポートが提供されます。


9年生から12年生(中学3年生から高校3年生)に入学を希望する生徒は、流暢な英語力が求められます。高校のカリキュラムは厳しく、生徒は高いレベルでの英会話能力、筆記力、そして英語の文章を理解する力が必要です。クラスディスカッションや、雑誌の記事や文章を多く読むこと、毎日数時間の宿題などがあり、これらは全教科の学習プログラムの一部に過ぎません。そのため、優れた英語力が不可欠です。CISを卒業するためには、12年生はカナダ・プリンス・エドワード島の教育省が定める英語の要件を満たさなければなりません。また、9年生から12年生には言語サポートは提供されていません。


教育と課外活動

CISでは、幼児期から豊かな環境で学び遊ぶことが、社会的、学問的、身体的な潜在能力を発揮する機会を生徒に与えられるという信念に基づき、就学前教育と幼稚園教育のモデルを採用しています。特に英語の習得は、生徒が新しい言語スキルを「身につける」ことができる、実生活での日常体験を通した自然な方法で学習することが奨励されています。幼稚園と就学前教育のカリキュラムは、生徒に英語で芸術、数学、科学、社会科、音楽、芸術、体育の指導を行っています。また、少人数制のクラスのため、生徒は教師からの直接指導を受けられる時間が長くなり、個別指導と学力指導の機会が多く得られるのも特長です。


CISの小学校でのカリキュラムは、国際バカロレア(B)の初等教育プログラム(PYP)を採用しており、多くの学際的な単位を通して学ぶプログラムになっています。科目には、英語、国語、数学、科学、社会、美術、音楽、技術教育、体育、健康が含まれます。このプログラムを通して、科目がどのように関連しているか、知識がどのように構成されているかを考えるようになり、紙と鉛筆のテストではなく、プロジェクトベースの作業を通じて理解を深めていきます。英語芸術プログラムでは話すこと、聞くこと、読むこと、書くこと、見ることの分野で成果を上げることが期待されます。使用される資料に関しては、絵本、チャプターブック、学習ツールとしてのテクノロジーの使い方の紹介など、その他多くの資料が用意されています。また、音楽、芸術、体育のプログラムでは、生徒が自分の強みをさらに伸ばす機会を与えています。CISでは、これらのプログラムが生徒の学問的・個人的成長にとって重要であることが、十分に認識されています。


中学校(6年生から8年生/日本の小学6年生から中学2年生) では、科学、保健、数学、社会、英語、国語、美術、音楽、体育の科目に触れていきます。また、各教科に応じてテクノロジーの要素も多く取り入れられています。生徒は英語を通して、詩、短編小説、小説、エッセイを探求し、テクノロジーを学習ツールとして使用することも多々あります。英語のプログラムを通して、話すこと、聞くこと、読むこと、書くこと、見ること、表現することのスキルがさらに発達していきます。中学では比較することは最小限に抑えられています。生徒はサポートが必要な分野を認識しながら、自分の強みを探すことに重点を置いて学習を進めていきます。この期間、学校は生徒がグループ活動や部活動に参加することを認めており、生徒のリーダーシップを開発する機会を提供しています。


高校(9年生から12年生)では、生徒は自身の興味に応じて選択できる必修科目と選択科目を計画的に履修していきます。必修科目と選択科目には、英語、数学、一般科学、生物、化学、物理、歴史、コンピューター、日本語、音楽、体育、芸術の科目が含まれ、選択科目では科学/ビジネス、芸術/ビジネスを履修することができます。生徒はカナダの高等学校卒業証書という、カナダや世界中の大学の入学に役立つ資格を取得することができます。生徒が自らコースを選択し、大学の選択肢を検討する際には、個別のアカデミックカウンセリングが設けられています。


選択肢をさらに多様化し、生徒の競争力を高めるために、CISでは既存の必修科目と選択科目を補完するために、いくつかの科目でアドバンスト・プレイスメント(AP ®)という試験を実施しています。通常のカリキュラムと並行してAP ®試験を受験し、大学の単位や北米の多くの大学でアドバンスト・プレイスメントを取得することができます。現在CISでは、微積分AB、英語、世界史、化学、物理Bの完全に認定されたAP®コースを設けています。また、他の多くのAP®科目の指導サポートを行っており、生徒は該当する試験のために自習出来る環境が整っています。


成果

カナダ(PEI)の卒業証書と様々なAP®スコアを取得して卒業すると、CISの卒業生には多くの高等教育機関の選択肢が与えられます。近年CISの卒業生は、以下のような多くの有名大学に進学しています。主な進学先は以下の通りです。


カナダ

  • マギル大学

  • クイーンズ大学

  • ブリティッシュコロンビア大学

  • プリンス・エドワード・アイランド大学

  • トロント大学

  • ビクトリア大学

メリカ

  • ボストン大学

  • カリフォルニア州立大学

  • ジョージ・ワシントン大学

  • ノースイースタン大学

  • カリフォルニア大学

  • ハワイ大学

  • ミシガン大学

  • セントルイス・ワシントン大学

日本

  • 慶應義塾大学

  • 上智大学

  • テンプル大学ジャパンキャンパス

  • 早稲田大学


他にもヨーロッパ、オーストラリア、サウジアラビア、韓国の有名大学があります。


本レポートに掲載されている情報は、アメリカンスクールインジャパンの生徒様のご経験、生徒様と関わりのある東京アカデミックスの担当者の知識、The Good Schools Guide Internationalカナディアンインターナショナルスクール(CIS)のウェブページから掲載されています。