ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ(BST)は、1つ目のキャンパスが東京都渋谷区にあり、2つ目の昭和キャンパスは世田谷区の昭和女子大学内にあります。学校は、3歳の年少児から11歳の6年生までが通うプライマリースクールと、11歳の7年生から18歳の13年生までが通うセカンダリースクールに分かれています。イギリスの学校制度では、学年の数字がアメリカやその他の国際的な制度と異なり、同じ学年でも対応する学年が1つ大きくなる点にご注意ください。例えば、イギリスの5年生はアメリカの4年生に相当し、イギリスの12年生はアメリカの11年生に相当します。
1989年に設立されたBSTには、1000名以上の生徒と200名のスタッフが在籍しています。インターナショナル・スクールズ・インスペクター(ISI)による評価では、すべての分野で「Excellent」の評価を得ています。同校は独自の基準を設けていないものの、堅実で高水準なホリスティック教育において高く評価されています。
入学者選考
BSTは独自の基準を設けていない学校ですが、ほとんどの学年でクラスに空きがなく、順番待ちが発生しています。同校は順番待ち制度を採用しており、入学希望者が希望する時期に入学できない場合、その出願書類は順番待ちリストに残されます。
また、BSTは「チャリティーチャレンジ・プログラム(CCP)」に参加しており、このプログラムでは、入学金や授業料の支払いに対して費用対効果の高い選択肢を提供しています。CCPに参加すると、日本でお子様の学費を負担される保護者様の所得に通常課される所得税が免除されます。企業がCCPに参加することで、合意された拠出金を拠出し、その企業の従業員の扶養家族であるお子様への奨学金資金を提供することができます。これらの奨学金は、日本では個人所得として扱われないため、課税されません。
教育
BSTは、イギリスのナショナル・カリキュラムに基づいた幅広いカリキュラムを採用していますが、日本の多様な生徒のニーズに合わせて調整が行われています。英語の学習進度は、アメリカの標準の進み具合よりも早く狭まるため、生徒は14歳、もしくは特にAレベルを選択する場合は、16歳で特定の学習分野に集中する準備が必要になります。生徒が学習する科目は、イギリスのナショナル・カリキュラムの主要段階に基づいています。
レセプションクラスと保育園(3-5歳)
キーステージ1:1年生から2年生(5-7歳)
キーステージ2:3年生から6年生(7-11歳)
キーステージ3:7年生から9年生(11-14歳)
キーステージ4:10年生から11年生(14-16歳)
キーステージ5:12年生から13年生(16-18歳) – この教育制度は、一般的にシックス・フォームと呼ばれます。
キーステージ4では、IGCSE(ケンブリッジ国際中等教育修了証)という資格取得を目指します。このプログラムは、当試験の委員会によって指定されたカリキュラムで学習を行い、11年生の終わりには外部評価による試験を受けるという、線型計画法を用いた2年間の厳格な学習プログラムです。
BSTでは、全生徒が数学、英語、英文学、現代語(日本語、スペイン語、フランス語)、体育、IGCSEレベルの科学を2〜3科目履修しなければなりません。その後、以下のリストからさらに3つの科目を選択する必要があります。
芸術
経営学
コンピューターサイエンス
ドラマ
経済学
フランス語
地理
歴史
音楽
写真
体育
スペイン語
選択したIGCSE科目は、シックス・フォームで利用できるAレベルの選択肢に影響がある可能性が高いことにご留意ください。言い換えれば、Aレベルで特定の科目を勉強したいと思っている場合は、IGCSEで必要な科目をきちんと受講しているかどうかについて必ずご確認ください。
シックス・フォームのキーステージ5で重点が置かれているのは、Aレベルの資格です。IGCSEと同様に、試験委員会によって指定されたカリキュラムを持、線型計画法を用いた2年間のプログラムになります。IGCSEとは異なりAレベルははるかに難易度が高いので、生徒は3科目履修するのが一般的です。
BTSが現在提供しているAレベルのコースは以下の通りです。
美術
生物学
化学
コンピューターサイエンス
演劇と演劇の研究
経済学
英文学
フランス語
上級数学
地理
歴史
日本語
数学
音楽
写真
体育
物理学
心理学
スペイン語
特に、BSTにはコンピューターサイエンスがあります。教育の早い段階でプログラミングなどの実践的な経験を得たい生徒にとっては、大きなプラスとなる授業でしょう。
リーダーシップ、部活動、スポーツ
BSTには、スポーツ、音楽、芸術、演劇など、多種多様な部活動があります。ただし、イギリスでは、クラブへの関心はアメリカの進学校に比べると低いです。イギリスの大学はアメリカの大学よりも、学校での部活動が重視されませんのでご留意ください。
音楽教育は小学校のカリキュラムにおいて中心的な存在であり、中学校でも楽器の授業や部活動の形で継続されています。BST独自のアウトドアプログラムでは、全学年の生徒が教室の外に出て、自然の中での冒険を通してスキルを身につけていきます。
リーダーシップの経験を得るために、生徒は小学校での生活を通じて、クラス内の生徒会の選挙に立候補することができます。中学校では、多くの生徒が異なる役職に任命されるため、より責任感のあるリーダーシップを追求する機会に恵まれています。
イギリスの多くの学校と同様に(ホグワーツ魔法魔術学校のような架空のものも含めて!)、BSTはハウスシステムを採用しています。各生徒はハウスのメンバーになり、学業、部活動、リーダーシップを持つことにおいて良い成績を収めた場合は、ハウスポイントを獲得することができます。
成果
IGCSE:
2020年の成績は、A*-C / 9-4が99.5%、A*-A / 9-7が72.7%でした。(IGCSE試験は移行期にあることにご留意ください。成績は数字で与えられるものもあれば、文字で与えられるものもあります。)
Aレベル:
2020年には、成績の97.0%がA*-Cであったのに対し、72.7%はA*-Aという成績を収めています。
どちらの結果も、英語の進歩に続く世界の独自の基準を設けていない学校の平均と比較してみても、非常に素晴らしい結果であり、BSTの学業成績の強さを表しています。
最近の卒業生は、ケンブリッジ大学、インペリアル・カレッジ・ロンドン、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン、日本の東京大学、慶應義塾大学、ブリティッシュコロンビア大学、ニューヨーク大学など、多くの有名大学に進学しています。
本レポートに掲載されている情報は、アメリカンスクールインジャパンの生徒様のご経験、生徒様と関わりのある東京アカデミックスの担当者の知識、The Good Schools Guide International、ブリティッシュ・スクール・イン東京(BST)のウェブページから掲載されています。